会社四季報の見方 その3
業績の欄は、株式投資に欠かせない重要項目です。左側の年月のところになにも書いていなければ企業自身が発表した数字です。予とあるのは、会社四季報の編集部が独自に算出した業績予想の数字で、企業が発表した予測値と異なることもあります。この欄にある1株益と1株配の単位は円です。それ以外の数字は100万円で、数字の前に▲があるのはマイナスの意味です。
売上は、1年間の売上高で、本業に収入を表します。この数字が順調に伸びていれば業績も伸びていることになります。営業利益は売上から原材料費や人件費などの経費を差し引いたものです。経常利益は営業利益に利息や配当金など本業以外での収入・支出を加えたものです。
利益は税引き後当期利益の略で、経常利益から特別損益をマイナスし、さらにそこから税金を差し引いた額です。特別損益というのは、工場の火災などによる損害額や、土地の売却などによる利益など、突発的な出来事による損失や利益のことです。最終的に企業の手元に残るのは、この税引き後当期利益なので、業績を見るうえで特に重要といえます。
1株益は1株当たりどのくらい利益があったかを示すもので、税引き後利益を発行済み株数で割ったものです。1株当たりの利益は、収益力を知るための指標で、企業の実力を知るためのもっとも大切な数字といえます。この数字が伸びていれば、その企業は成長中で投資の対象として魅力的なものでしょう。
1株配は、1株当たりどのくらいの配当が支払われたかを示すものです。配当利回りは、配当を株価で割って100を掛けた数字です。株価は原則として四季報の発売月の前月末日のものです。数字が大きいほど、株価に対して配当が高く、株主にとって魅力があります。