連結決算
上場企業は、損益計算書や賃借対照表、営業や経営の状況を、有価証券報告書としてまとめ、財務省に提出し、一般にも公開することになっています。以前は、1つの企業が単独で決算を報告する単独決算が用いられていましたが、2000年3月期以降は連結決算を重視するようになりました。
例えば、A社がB社の株を過半数以上持っていたら、A社はB社の親会社であり、B社はA社の子会社です。また、A社がC社の株を20%以上50%以下の範囲で持っていて、A社がC社に対し、経営、財務、人事について大きな支配力を持っている場合は、C社をA社の関連会社といいます。あ
連結決算は、こうした子会社・関連会社も含めたグループ全体の決算のことです。
親会社は、子会社・関連会社の経営に大きな影響力を持つ一方で、子会社・関連会社の経営が振るわなければ、それを援助しなければなりません。子会社・関連会社の不振が、親会社の経営を圧迫することもあります。
また、親会社が自らの赤字を隠すために、売れ残りの在庫を子会社に売ったことにして、数字上は黒字であるように見せかけたり、逆に、親会社の利益を子会社・関連会社に移して利益を隠したりするなどのように、子会社・関連会社を使って決算の数字をごまかすこともないとはいえません。
そこで、親会社・子会社・関連会社を1つのグループとして、賃借貸借表や損益計算書などを作成することを義務付けました。これにより、例えば、親会社から子会社に商品を売った場合、従来なら、親会社に利益が発生したことになりましたが、連結決算では、その商品が子会社に残っている間はグループ内には利益が発生しないとみなすことになります。
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